暑中御見舞い






今年も御丁寧に頂きました瀬尾さんからの「暑中御見舞い」ですvv

昨年も水着セイちゃんで思わず鼻血がツー・・・・だったのですが、 今年のは更に色っぽく、もう女将貧血です(笑)

瀬尾さんのイラストの一番好きなところは人物の意志を示したかのような瞳なのですが、 今回ばかりは、ここだけの話瞳よりも胸に目がいってしまいます。

だって、ビキニですよ。ビキニ。

露出度が高いビキニ(やや興奮気味)

こんな女の子がいれば、海の家でナンパする男達が群がりそうですね。

それを女の子の隣で苦虫を噛み潰したような顔をしてイカ飯をがぶついている男が一人。

えへへ、そんなシーンを妄想してしまいました。

セイちゃんのお相手は各自の妄想補完でという瀬尾さんのお言葉どおり、 PC画面を見ながらあははうふふと妄想を補完というかあふれ出すぐらいした梅桜です(^^ゞ

瀬尾さん、この度は色っぽいセイちゃんをどうも有り難うございましたvv

(ふふふ、ということはもし来年下さるとしたらもっと悩殺なセイちゃんかしら・・・・ふふふ)






 
※以下は、抑える事の出来ぬ長すぎる妄想文です。
暑い夏がさらに蒸し暑くなる事請け合いです(笑)※


「早く早く、土方先輩!」

セイはこの夏新調した新しい水着を太陽に照らしながら、大きく手を振る。

「もう、おいていっちゃいますよ〜」

砂の上を「熱っ」と片足でぴょんぴょん飛び回ったと思うと、急にしゃがみこみ貝を拾ってにこっと笑った。

「まるで妹のお守のようだ」とぶちぶちいいつつも、思わず口角が上がってしまうのは土方には止められない。



剣道部に所属している二人はようやく前半の辛い夏合宿が終わったばかり。

お盆休みを利用して、海に来ていた。

「お盆の近くの海って、くらげがでるんじゃないんかしら」

行く前に心配そうに問いかけたセイに盆の前半ならば問題なかろうと土方は誘い出した。

今年の夏は暑いからこの色白の体も少しは焼けてましになるだろうかという思いもこっそりあったりしたのだが、 とにかく来てよかった。

二人だけの遠出は初めてである。

「お兄ちゃんが日帰りならいいって」

昨晩電話したら嬉しそうな声が聞こえてきた。

早くに母を亡くし、父ともどうやら確執があるらしいセイの「父親」はたった一人の歳の離れた兄である。

セイ自身兄の言う事は絶対であるから、どうなることかと思ったが、やはり思い切って誘って良かったと思っている。 幼い頃から苦労して育ったセイには海に行った記憶があまりない。

それゆえか、今日のセイはいつも以上にまるで幼子のようにはしゃいでいた。





「先輩。早く、早く海に入りましょ」

「お前、先行ってていいぞ。荷物を置いてから俺は行くから」

「は〜い」

いつもこういうときはすまなそうな顔をするセイだが、今日は満面の笑みで海に走っていった。

その後姿を土方はしばらく見てから、荷物を置く場所をさがした。









「う〜ん、気持ちいい!」

泳ぎの得意なセイは遊泳範囲を示す朱色のボールのところまで一息に泳ぐとぷはっと息を吐いた。

最初は冷たすぎるように思えた水温も慣れてしまえば心地良い。

ここから陸の様子を見るも土方らしい人物が見当たらない。

不安になったセイは陸へUターンした。









「先輩。土方先輩!」

敷物の上に置かれた荷は見つかったものの肝心の土方の姿が見えない。

海を再度見遣るも土方の姿はない。

見慣れぬ土地で一人ぼっち。

急に心寂しくなる。



「先輩!先輩!」



必死に探すこと五分。

向こうから歩いてくる土方の姿を漸く目にして、ほっとするも束の間。

その周りには、幾人もの女が甲高い声をあげながら土方に話しかけていた。

「ねぇ、向こうでビーチボールしましょうよ」

「それより、海の家で何か食べない?もうじきお昼だもの」

距離が近付くにつれ会話の内容が聞こえてくる。

「ね〜え、彼女はいないの?」

一人の女が腕を組みながら話しかけると

「さて、どう思う?」

とまんざらでもない表情の土方。

が、彼は気がついた。

10m程先に今にも泣きそうになっている「彼女」を。

罰の悪い表情をする土方にセイの眉はつりあがる。

「・・・・・・お兄ちゃん、彼女?海の家でお昼を食べるのね。私は一人で食べるから心配しなくていいからね。・・・・・・ごゆっくり」

にこりと笑んだセイは駆けて去ってゆく。

引きとめようと右手を出したままの土方に

「あら、妹さんと来てたの?つれてきてあげるなんて妹想いじゃない。せっかくだから、海の家で食べましょうよ」

と周囲の女たちは声をかけた。











「一生懸命作ってきたのに・・・・・・」

重箱の蓋を開けて言葉をもらす。

一度セイが土方に弁当を作ってきたらそれがいたく気に入ったらしく、 今回海に行く際も弁当をつくってきてくれと再三頼んできた。

学校ではからかわれるので、つくってゆけぬが、ここでならその心配もなく二人で食べられる。

そう思って、朝早くおきてせっかく作ってきたのに・・・・・・。

「一人で食べても、ちっとも美味しくない・・・・・・」

土方の好きなたくわんも持ってきたのに。

食べる人がいないのでは意味が無い。



この水着も、肌が出すぎではないかしらと思ったけれど、せっかくだからと着てきたのに。

先程、土方の周りにいた女性達は、所謂ナイスバディで昔で言うならボディコンが似合いそうな感じだった。

「先輩。あぁいう色気のある女の子が好きなのかなぁ・・・・・・」

セイは自分の胸をちらりと見たあと、つぶやく。

「先に泳いでこいって言ったのは、こういうことだったんだ」

悲しさと怒りがない交ぜになった瞬間、声をかけられた。









海の家から浜辺をみやると一人で弁当を食べているセイの姿が見ている。

泣いてでもいるのか、時折目を腕でごしごしとさすっている。



・・・・・・やばい・・・・・・やばいよなぁ・・・・・・。

後悔の念が押し寄せつつも

「土方君。どうしたの?ぼーっとしていたらカキ氷解けちゃうよ。もう、ほらあ〜ん」

と女性に寄られれば、ついつい笑顔で対応している自分がいる。

・・・・・・・何故、俺は自我が弱いんだ・・・・・・。

と心の中で諌めてみるものの、効果はない。

今この場で席を立てばいいのに、帰りになんて謝ろうかなんて考えている。

どこかで真摯に謝ればセイがきっと許してくれると思っているからだろうか。

「親父!いか飯一つ!」

土方は店の奥に声を張り上げた。









「あれ、妹さんじゃない?」

いか飯を半分食べ終わった頃。

隣の女性が声をかけて来た。

はっとふりむくと、隣のテーブルに席をつくセイ。

・・・・・・とその取り巻き男性13名。

・・・・・・なに、俺より4名も多いじゃねぇか!

とくだらぬことでつい張り合ってしまった自分を深く反省する。

セイは一度もこちらをみない。

馴れ馴れしく肩を抱いたり、近寄ってくる男性におどおどしつつも 男がおごってくれたかき氷を口にしていた。

「ひゃぁ、頭がキーンとする」

とセイが言えば、

「セイちゃん。そんなに急いで食べるからだって。そんなに欲しいならもういっぱい今度は俺がおごってやるよ」

とセイの周りの取り巻きが一同に笑う。

土方はいか飯を口にくわえながら気が気でない。

会話を一言も漏らさぬよう耳を大きくする。

「セイちゃんってさ。こんなに可愛いのに、彼氏いないの?」

セイの手が一瞬とまる。

そして、

「さて、どう思う?」

と如何様にもとれる小悪魔的な笑顔で答えた。

・・・・・・あの野郎・・・・・・。

先程の土方と同じ言葉を口にしたのだ。

明らかに言葉の矛先は男達ではなく、土方である。

「えぇ〜隠す事ないじゃんよ。っていうか、もしかして本当に一人?」

「ならさ、俺の彼女にならない?」

「お前さ、そういうのを抜け駆けというんだ」

「違う。こういうのは早い者勝ちさ」

「いつまで串だけ食べているの?」

いか飯をとっくに食べ終わり、串をがりがりと噛んでいた土方に隣の女性、伊東が笑いながら言った。











海の家はにぎわっていた。

かたや端整な顔立ちの見栄えの良い男。

かたら愛くるしい顔立ちの純真そうな女。

海の家のオーナー近藤だけはこの男と女の間におだやかならぬ風が吹いていたことに気がついていたが、 夏の間が正念場のこの海の家。商売繁盛願ったりと気付かぬふりをしていた。



その風の流れがかわったのは、女とその取り巻き男集団が騒ぎ出した時だ。

「セイちゃん。せっかくだから、あっちでオイル塗ってあげる」

「それより、俺たちと一緒に泳ごうよ。俺ボート借りてくるわ」

「あの岩の向こう側ってすっげー涼しいし、穴場なんだぜ」

さすがに少し身の危険を感じたセイが助けを求めるようにちらりと土方の方を見たが、 「彼氏」は女達とカキ氷の上に載ったポッキーを両端から食べているところだった。



「セイちゃん?」



立ち止まったセイに男の一人が声をかける。

「ううん、なんでもない。ボートに乗りたいな」

オイルと岩陰は危ない感じがしたので、無難なボートの選択肢をセイは口にした。



一方、ポッキーゲームがひとしきり終わり、隣の机をみた土方は愕然とする。

セイの姿が見えない。

群れていた男達もいない。



慌てる土方に女たちは次々と

「妹さん。男の子達とボートに乗るっていってたわよ」

「オイルを塗ってあげるとか、岩陰に行こうとか、もう本当にバレバレよね。頭悪いわ、あの子達。それにボートだって、 海に出たら何があるか分からないわ」

「だって、見るからに軽そうな性格してたじゃない。ナンパ常習犯ね」

「お兄さんとして心配かしら。土方君?」

からかうように伊東が土方に視線を移したとき、その場に男の姿は無かった。









「わぁ、ボートって結構広いんですね」

「セイちゃん。浜辺のうちから乗ってどうするの。海で乗らなきゃ」

「あぁ、ごめんなさい。ゴムボートって乗ったことがなかったから」

「よし、それじゃぁ、セイちゃんはそのまま乗ってて。海まで送り出してあげるから」

せーのと男達がゴムボートを海へ押し出そうとしたときだった。





「セイ」



仁王立ちした男がボートの先に立っている。

怒らせると怖い剣道部副部長土方には鬼副部長という異名がある。

「誰、コイツ?」

ピクリと片眉があげる。

「もしかして、セイちゃんの彼氏?まさかな。だったら、セイちゃん一人にしてほっといるはずねぇもんな」

痛いところをつかれてピクピクと眉があがる。

ついでにこめかみもピクッと動いた。





「セイ」



再度の呼びかけにセイはボートから降りる。

「おいおい。俺達はこれからセイちゃんと一緒にボートで遊ぶんだ。邪魔邪魔」

再びセイをボートに促す男に

「こいつをボートに乗せて、沖に出て、で、『何をして』遊ぶんだ?」

漸く身の危険を感じ取ったセイは土方の後ろに隠れる。

「悪いが、こいつは俺の女なんでね」

「本当かよ、セイちゃん。だってコイツさっき海の家で女はべらして仲良くしてたじゃねぇか」

その言葉に土方の背中をセイが男達に怯えながらも爪で引っかく。



・・・・・・イタイ。



「なら、こうしたら信じてもらえるか」

にやりと不敵な笑みを浮かべた土方は、セイの柳腰をくいっと引き寄せると 男達が呆気にとられて立ち去るまで、口付けた。

口付けしながら、一人また一人と男達が去ってゆくのを優越感に浸りながら細目を開けて眺める。

最後の一人がいなくなる頃には、セイは腰を土方が支えて何とか立てる状態だった。





「パン!」





浜辺に一際大きい音が響いた。

「なんだよ。助けてやったんじゃねぇか」

「ひどい。先輩なんか大嫌い」

「なら、お前あのままボートに乗せられていたほうが良かったのか」

「・・・・・・私、もう帰ります。一人で帰れます。さよなら『お兄ちゃん』」

くるりと踵を返すとセイはスタスタと荷物のあるところに戻り、帰り支度をはじめる。

「・・・・・・悪かった」

いつもこうだ。

セイを泣かすところまで追いやってからでしか詫びの言葉が出てこない。

「頼んでいた弁当も全部食う」

「無理して、食べて頂かなくてもかまいません。兄とお夕飯のおかずにして食べますから」

「セイ。俺、たくわんが食いたい」

「スーパーに行けば売っています」

「お前の漬けたたくわんは売っていない」

「・・・・・・知りません」

「なぁ・・・・・セイ」





「とても・・・・・・とても・・・・・・楽しみにしていたのに・・・・・・。海なんて本当に久しぶりで。先輩が食べてくれるって言ったから、 朝五時起きで一生懸命作ったのに。水着だって・・・・・・。最後に花火をして帰ろうと思って先輩に内緒で花火も持ってきてたのに・・・・・・」



ひっく・・・・・・ひっく・・・・・・。



「先輩なんか嫌いです」



「本当に悪かったと思っている。俺が悪かった。この通り」

土方はセイの手荷物から重箱を取り出すと、座って食べはじめた。

「返してください」

「嫌だ。これは俺が頼んだものだ」

座り込んで頬張りながら食べている土方に仕方なくセイも座る。

背を向けて。

「今日の埋め合わせはきっとするから。今度はお前の行きたい場所に行こう。どこがいい?」





しばらくして返って来た答えは・・・・・・・。

「・・・・・・海」

「えっ?」

「但し、日本海側の泳げない海。お兄ちゃんに泊まりの旅行を許してもらえたらだけれど」

漸く笑ってくれたセイの肩を土方はそっと抱いた。





・・・・・・ごめんなさい。暑さにやられて妄想ヒートしてごめんなさい。

瀬尾さん、こんな私を嫌いにならないでください(懇願)